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「シップ チル 〜それでも、パダを、渡るんです〜」
一幕 路地裏の食堂は、哲学の道につながるのだろうか?この路地裏の食堂「アジュマの店」は、ソウルの骨董品の店が並ぶインサードンという街の路地裏にあり、しかし、どこの路地裏にあるのか、わからない。 その食堂「アジュマの店」に辿り着くには、とりあえず、近くの路地裏に入り込み、無限地獄のように迷い込まなければならない。 そして、どこに出たらこの路地裏を抜け出せるのか、途方に暮れ、なんらかの絶望感の中、ふと、青い空を眺めるのです。 その空から、聞えるのです。人々の生活の声が。しかし、声は、聞えるけれど、姿形は、見えないのである。 目をもとに戻せば、目の前に、怪しい店が、ぽつんと、ありまして。 それが、路地裏の食堂「アジュマの店」。17歳になる家出少女カツ子が、佇んでいる。 カツ子「夏が、くーれば思い出す。はるかな尾瀬、遠い空。私は、何処、彷徨っているの? 彷徨いながら、家出娘の烙印押され、烙印押すなら、額にお願い。でも、家出なんか出来やしない。 どこまでも追ってくるんだ、この携帯電話で。逃げられないなら、走るしかない。 そして、路地裏に迷い込み、途方に暮れる。お腹がぺこぺこになり、なんでもいいから、食べたくなる。 でも、そーめん、そーめんなんて食べたくはない。あっさりし過ぎだわ。つゆに、氷に、万能ねぎなんて最低だわ。 こんなに顔が火照る夕方は、ここアジュマの店で、ポンシンタン。ポンとシンとタン。 犬鍋喰って、火照った顔が、余計に火照るじゃない。それでも、どうしても、どうしても、食べたいんです。 だから、これから、店に入ります。覚悟が要るんです。」 カツ子、アジュマの店にダイビング。照明が、変わる。中空に、店のおばさん、民子が待っている。 民 子「いらっしゃい。オソオセヨー。よくもまぁーぬけぬけと来たもんだ。お客さん。 ここは、めったに誰もこない、路地裏の食堂アジュマの店です。そして、私がここのアジュマよ。一番偉いんだから。」 カツ子「ははははっ。お腹が空いて、ちょいと、路地裏、彷徨ってたら、ここ、アジュマの店に来ちゃいました。」 民 子「で、何、食べるんだ?」 カツ子「何があるんですか?」 民 子「何でもあるが、何でもない。」 カツ子「それでは、選べません。メニューを。」 民 子「メニューは、空を飛んでいます。彷徨えるメニューには、夢がある。」 カツ子「空飛ぶメニューか。では、空飛ぶカツ丼一杯お願い致します。」 民 子「トントロと一緒に売り切れです。」 カツ子「じゃあ、空飛ぶ親子丼一杯お願い致します。」 民 子「本当の親子でない親子丼は、売り切れです。」 カツ子「じゃあ、空飛ぶねぎとろ丼一杯お願い致します。」 民 子「かもが、ねぎしょってきて、とろがとろろいもと一緒になって、お好み焼きになったので、売り切れました。」 カツ子「お腹が空いたので、メニューさんよ、空なんか飛ばないで、ちゃんと壁なんかに這いつくばって、くんくん犬のように。」 民 子「犬ならあるわ?ポンシンタン。」 カツ子「犬でもいいわ、ポンシンタン。」 そこに、別の客、603が、入ってくる。 603「動物なんかアイゴー、アイゴー、いやいや、愛護週間なんで、犬はだめです。犬は、ポンシンタン。」 民 子「ポンシンタン、と叫ぶあなたは、お客さん?」 603「そう。ポンシンタン、と叫ぶ私は、お客さん。そっと、路地裏の店、アジュマの店に入ってきて、 目立たないように、注文待って、あなた達の会話をそばでそば耳立てて、そばそばっと、聞いていたら、 空飛ぶカツ丼とか空飛ぶ親子丼とか、言っちゃって、ここは、ソウルの路地裏よ。 日本じゃないのよ。イルボンアニエヨ。これわかるー?っと何っ、犬ならいいわポンシンタン?誰よ、そういうの?かわいそうよ。」 カツ子「私には、食べる自由がある。」 民 子「アジュマには、作る自由がある。」 603「私には、私には、自由も銃もトマトケチャップもない。」 三人で「自由っーう。」 民 子「ところで、誰か分からないけど、そこのどこの馬の骨かわからないけど、 さっきからずっと注文をしていない、あなた、何、注文なさるー?」 603「自由を一つ。トマトケチャップ一杯かけて。」 民 子「ここは、食堂、アジュマの店よ。そんなもんあるわけないじゃない。」 カツ子「そう、そんなもんあるわけないじゃない。」 603「じゃあ、平等を一つ。トマトケチップ一杯かけて。」 民 子「わかりました。おーい、裏の働かないおとうさん、注文入ったよ。平等一つ。トマトケチャップ一杯かけて。」 カツ子「そんなのあるんですか?じゃあ、私も、不平等を一つ。マヨネ-ズ一杯かけて。」 民 子「わかりました。おーい、裏の働かないおとうさん、注文入ったよ。不平等一つ。マヨネ-ズ一杯かけて。」 民子去る。 603「とにかく、お腹が空いたわ。なにが、出てくるのかしら?」 カツ子「そうね、ポンシンタンは、食べられなかったけれど、なにが、出てくるのかしら、楽しみだわ。」 603「ところで、いきなり、ダイビングで入ってきたあなたは、どこの馬の骨?ここらあたりでは、見ない顔だね。」 カツ子「路地裏を彷徨っていて、迷い込んだの。名前は、カツ子。本当は、ここで、空飛ぶカツ丼食べたかったけど?ちみぃーは?」 603「603。」 カツ子「603?」 603「名前は、はじめからないんです。部屋番号で呼ばれています。どこに泊まっても必ず603号室じゃないと寝れません。」 カツ子「じゃあ、六階以上のホテルしか泊まれないんじゃないですか?それは、突発的で、エネルギー的だ。」 603「何、わけのわからないこと言っているの?でも、確かに、突発的でエネルギー的ではある。」 カツ子「603。じゃあ、あなたも彷徨っているのね。六階以上のホテルを転々と。」 603「旅館もあるけど、どうしても、泊まるところがなくなったら、六階以上のビルにしのびこんで、 ドアに603と張り紙して、泊まっているんです。でも、もう、疲れちゃって、限界です。」 カツ子「限界なんて、言っちゃいけない。玄海灘を超えて、やってきたんでしょう。」 603「えっ?」 カツ子「そうでしょう。」 603「玄海灘の、潮の匂いかしら?そんな、はずは、ないのだが。」 カツ子「いかの匂いよ。」 603「いか墨は、はるかなる母の化粧の匂い。っとかいっても、わからないが、やはり、この会話も限界だわ。」 カツ子「限界は、ない。あるのは、――――」 と、民子が、走りながら、やってくる。平等丼と不平等丼を持っている。 民 子「あるのは、―――、はい、出来上がりました。平等一杯に不平等一杯。 今日のアジュマの店は、この二杯で終わりです。さぁー、食べて、食べたら、閉店致します。終わりてす。」 カツ子「まだ、食べてはおりません。だから、終わらないで。食べます、平等。」 603「食べたくないけど、食べます。きっと食べます、不平等。」 民 子「トマトケチャップもマヨネーズもないけれど、たった、二杯しか売れないけれど、今夜は、 平等丼に不平等丼が、私たちを幸せにしたのでした。」 二幕 収容所列島に拉致された少女達は、静かに、老女になり、死んでいく。三人の少女たちは、セーラー服を着ている。時間の中では、彼女達は、17歳でとまっているのだが、現実は、老女である。もう50年もこの収容所列島にて、収容されている。そして、この50年が、この収容所列島での定年であり、 三人の少女(老女)は、明日、ここでの定年を迎え、ここを出て行くのである。 民 子「はーい、そこらになさけなく働く、プチプル諸君。そろそろ食事の時間ですよ。 さぁー、みんな、集まって、輪になって、とぐろ巻いて、お手、おかわりして、チンと言って、早く、たべるんだよ。 決して、よく噛んで、消化よく食べるんじゃ、ないよ。」 カツ子「何、そんなに威張ってんだよ。」 民 子「仕方がないだろう、食事当番なんだから。」 カツ子「あなたは、食事当番。で、私は、食べる当番。で、おおおお、おにぎりが、食べ食べ食べたいんだな。 お母さんが、作ったおにぎりが、一番、おいしいんだな。次はたくわんが、好きなんだなー。」 民 子「何、山下清になってるのよ。とにかく、規則だから、適当に、食べるんだよ。死なないように、生き延びないように。」 カツ子「で、本日のここ、収容所列島の夜の食事は、何?」 民 子「テポドン定食。テポドン、テポドン。親子喰いてぇー。」 カツ子「テポドン定食?ドン、テポ、ドン、テポ、カツ丼は、空なんか、飛ばない。で、本日のここ、収容所列島の夜の食事は、何?」 民 子「人民の定食。立て飢えたる者よ。」 カツ子「今ぞ日は近し。っ、人民の定食?何、それ、はるかなる馬鹿の中間層は、たくさん、いるけど、 うやまうべき、エリートである人民なんて、どこにもいやしない。で、本日のここ、収容所列島の夜の食事は、何?」 民 子「キム、イルソン定食。大かみかみかみ。喜び組もふくめて、今は、怖いものは、側近しかいやしない。びくびく、びくびく。」 カツ子「それを言うなら、キム、デジュン定食?息子は、そでの下。私は、人気がない。」 民 子「それは、人民の敵のIMF定食。」 カツ子「そう、そのように、洗脳されたIMF定食。」 民 子「国際通貨基金を馬鹿にするのか?」 カツ子「贅沢は、いたしません。国の借金、IMFで借りて、何故、悪い。」 603登場。 603「ははははっ、そうそう、何故、悪い?ちゃんと返せば、いいじゃない。どんどん借りるわ、身のほどなんか、しらないわ。」 カツ子「誰だか、わからないけど、助かった人ね。そうそう、国の借金、返さなければ。」 民 子「返さなければ、やっぱり、開き直るしかないわ。ところで、あなた、誰?」 603「誰でもいいわ、開き直るしかないならば。」 カツ子「破産だ、破談だ、はちゃめちゃね。」 民 子「テーポードーンっね。」 603「撃つなら、撃ってみろ、ただし、日本海だ。太平洋は、だめだ。」 カツ子「何故、だめなの?」 民 子「収容所列島、飛び超えるんでしょう。」 603「テーポードーンに、そんな、正確な、機能は、ないでしょう。」 カツ子「破産だ、破談だ、はちゃめちゃだ。ついでに、口からでまかせだ。」 民 子「ならば、行こう。口からでまかせついでに、テーポードーンの発射を止めに行こう。」 603「で、どうやって?」 カツ子「そう、だから、どうやって?」 民 子「だから、言っているじゃない。口からでまかせに。」 603「それは、プチプルの発想よ。反革命分子よ。」 カツ子「ちょいと、馬鹿な私に、教えて、その、プチプルとか、反革命って?何?」 民 子「あんた、馬鹿なの、プチプルは、プリンの一種よ。なんか、こう、プリン、プリンという、この馬鹿馬鹿しい揺れ、 そう、この揺れに命があるの。」 カツ子「わかるような、わからないような。とにかく、こう、プリン、プリンっね。じゃあ、反革命分子とは?」 民 子「あんた、本当に、馬鹿ね。分母の上で、家出なんかするはねっかえりの分子のことよ。」 カツ子「わかった、わかった、分数のことね。」 603「その分数のように、私の心も割り切れないけれど、最大公約数を使って、約分すれば、重くのしかからない、 軽い人生が、到来するかもしれない。とにかく、身にならない会話が、続いて、お腹が減ったので、 食事当番の民子さーん、そろそろ、食事を。」 カツ子「そうそう、忘れていた。民子さん、食事を。」 民 子「はーい、そこらになさけなく働く、プチプル諸君。そろそろ食事の時間だ。 みんな、集まって、輪になって、とぐろ巻いて、お手、おかわりして、チンと言って、早く、たべるんだよ。 決して、よく噛んで、消化よく食べるんじゃ、ないよ。」 それぞれ三人は、お互いを見ながら、カツ丼、親子丼、ねぎとろ丼を必死に食べ出す。 民 子「収容所列島、部屋番号、犬の間のカツ子、何故にして、カツ丼?」 カツ子「いつの間にか、カツ丼。部屋番号自称看守の間の603、いかにして、親子丼?」 603「それは、ばれてもいい秘密です。だから、誰か、密告して。で、部屋番号食事当番の民子さん、ぱれぱれにして、ねぎとろ丼?」 民 子「それは、酒のつまみにもなれるからです。さぁー、酒に溺れる前に、溺れよう。 ところで、カツ子、あなた、何処から、ここに、来たの?」 カツ子「50年もここに、ないかもしれない罪で、拉致され、くる日もこない日もここで、強制労働させられていると、 だんだん、記憶が、薄れてきて思い出せないんだけど、たしかーー。うううっ頭が痛い。痛い。」 カツ子「(勢いよくカツ丼を食べる。ぱくぱく食べながら、ふと、カツを取り出す。)どう、この、肉と衣。衣と肉。 肉汁が、衣の中に封じこめられていて、くれを口の中で、さくっと噛み砕いたら、ほらっ、じわーと口の中いっぱいに拡がるんです。 この拡がる感触が、忘れられないのです。50年前の夏も同じだった。 その日、恋人の雄二さんと近くの海に泳ぎに行く、約束をしていた。 お腹が、空いたので、近くの食堂で、わたし達は、カツ丼を食べた。 今、食べている、カツ丼と同じくらい。そして、海へ。不思議といつもたくさんいる海水浴の人は、誰もいず、 私達二人で、砂浜で、かけっこしたり、海の中でふざけあっていた。 どのくらい経ったのだろうか、定かではないけれど、私達は、砂浜で、寝ていた。 くらくらする太陽が、照り付けていた。どこかで、ごーという音が、聞えたようだった。 それでも、私達は、気にせず、手をつないだまま、寝ていた。と、突然、海の中から戦闘服を着た男たちが、現われ、 私達を引き裂き、沖に止めてあった船まで、拉致された。雄二さんも同じだった。 拉致された時、海水が、口の中に入った。さき程のカツ丼の肉汁と海水のしょっぱさが、拡がっていった。 そして、私の記憶は、ここで、途切れ、ないかもしれない罪で、ここ収容所列島に拉致されている。 ここで、私は、待っている。誰かが、助けに来ることを。雄二さんは、何処に、いるんだろうか? もう50年もたって、すっかり、おばあちゃんになってしまつた。 でも、カツ丼のこの肉汁の味を思うたびに、あの海を思い出すのです。」 民 子「あんた、思い出してんじゃないの。ところで、603、あなたは?」 603「私も、カツ子と同じく、だんだん、記憶が薄れてきているけれど、おかあさんといっても本当のおかあさんではなく、 父の後妻になったおかあさんに連れられて、近くのデパートに買い物に行ったの。 六階のレストランでお母さんと親子丼を食べ、おかあさんと同じ階にある遊園地のメリーゴーランドにのったの。 ぐるぐる回るメリーゴーランド。でも、客は、私たち二人以外は、誰もいなかつた。 太陽がまぶしかった。気が遠くなるようなかげろう。やがて、メリーゴランドは、ゆっくりと孤を描くように止まった。 ぱたぱたという音が聞えていた。突然、空の上から戦闘服を着た男たちが、現われ、私達を引き裂き、 空中を飛んでいたヘリコプターまで、拉致された。おかあさんも同じだった。 拉致された時、おかあさんの匂いが、口の中に入った。 さき程の親子丼の肉と卵と親子でないおかあさんの匂いが、拡がっていった。 そして、私の記憶は、ここで、途切れ、ないかもしれない罪で、ここ収容所列島に拉致されている。 ここで、私は、待っている。誰かが、助けに来ることを。おかあさんは、何処に、いるんだろうか? もう50年もたって、すっかり、おばあちゃんになってしまつた。 でも、親子丼のこの肉と半熟の卵の味を思うたびに、あの屋上の遊園地を思い出すのです。」 カツ子「民子さん、あなたは、どうなの?」 民 子「あーっ美味しい。ねぎ、ねぎ、とろ、とろ丼。どう、いい、匂いでしょう。いやいや、いい響きでしょう。 私も、あたたたちと同じように、だんだん、記憶が薄れてきているけれど、痩せよう、痩せようと思って、怪しいチラシに誘われて、 近くのエステに行ったの。受付の若い男しんちゃが、使用前と使用後の体型の写真を持ってきて、 マイナス20キロ減量と書いてあったの。私は、なされるがまま、、そこで、やせる薬一杯契約させられたの。 これで、私は、痩せるっと信じたわ。契約が終わり、そのエステの日焼けサロンで、しんちゃんと一緒に、ねぎとろ丼を食べたの。 気分は、かもがねぎしょてきたかもねぎね。やがて、そこには、私たち二人以外は、誰もいなかつた。 人工の太陽がまぶしかった。だまされているとは、しりながら、でも、そんなことは、どうでもいいの。 世の中に真実なんてあるの?全て幻でしょう。ねぇ、ねぇ、ねぇ、そうでしょう。 やがて、この人工の太陽である紫外線の電光が、世の終わりかのように止まった。ばきばきという音が聞えていた。 突然、壊した壁から戦闘服を着た男たちが、現われ、私達を引き裂き、壁のむこうに待っていたユンボユンボまで、拉致された。 しんちゃんも同じだった。拉致された時、やせる薬、そう、あの中国産せんの元こうのう匂いが、口の中に入った。 さき程のねぎとろ丼のかもがねぎしょってくるねぎととろと中国産やせる薬せんの元こうのうの匂いが、拡がっていった。 そして、私の記憶は、ここで、途切れ、ないかもしれない罪で、ここ収容所列島に拉致されている。 ここで、私は、待っている。誰かが、助けに来ることを。しんちゃんは、何処に、いるんだろうか? もう50年もたって、すっかり、おばあちゃんになってしまつた。でも、ねぎとろドンのこのねぎととろの味を思うたびに、 あの胡散臭いエステを思い出すのです。」 こうやって、三人は、それぞれの自分の過去をおぼろげながら、思い出す。確かに、君達は、老いたかもしれない。 黙っていれば、このまま、この収容所列島を定年退職し、自由の身になれるかもしれない。 しかし、それでいいのですか?それは、与えられた自由じゃないですか?ならば、戦い勝ち取った自由を銃とともに勝ち取ろう。 さぁー、三人とも踊ろう。そして、踊っている隙に、ここを逃げ出そう。 ならば、君達は、外見は、老女だが、中身は、あの拉致される前の17歳(シップ チル)の少女に戻るのだ。 いいかい、踊っている隙に、脱走だ。 三人は、踊り出す。と 三幕 それでも、脱走したら、元通り。三人は、普通の女子高校生として、授業を受けている。かったるい授業である。民 子「世界史の授業か、とにかく、かったるいよなー。」 カツ子「そうだよなー。もう、過去のことなんか勉強してもしょうがないじゃん。」 603「おにぎりが、たべたいんだなー。お母さんが、作ったおにぎりが、一番、おしんだな。」 民 子「みんなで、教室、脱走しない。つまらない授業なんて、具合悪くなるしー。」 カツ子「そう、脱走しよう。先生が、黒板を向いている隙に、ぱっと走り出そう。」 603「たくわんも食べたいんだな。でも、みんなで、脱走したら、また、拉致されるかもしれないよ。 そしたら、いいなー、また、カツ丼とか親子丼とかねぎとろ丼なんか食べられて、いいなー。 おかあさん、一杯、食べられていいなー。」 音楽とともに、三幕は、終わる。どうどうめぐりの人生なんだな、結局は。 キンマンローは、今回は、フィリピンクラブを蹂躙せずに、ピョンヤンに、滞在すると聞いている。帰ってこれるのだろうか? 初演 2002/8/9 Copyright(C) masyu-dan All Right Reserved |